北上川と龍神と瀬織津姫
東北の大地を岩手県中央部から宮城県石巻港まで、250kmほど悠々と流れる「北上川」。
この北上川には、龍神のエネルギーが強く感じられるといいます。
日本列島そのものが龍神の形でそのものであるといい、北海道を龍の頭と見れば日本列島は「昇り龍」。
九州を龍の頭とみれば「下り龍」という説もあり、日本は「昇り龍」と「下り龍」という龍神のエネルギーに護られている国といえそうです。
龍神や弁財天は瀬織津姫であるともいわれますが、縄文の女神瀬織津姫が、北上川を守る龍神のエネルギーであることは自然なことに思われます。
北上川(きたかみがわ)は、岩手県岩手郡岩手町の弓弭の泉(ゆはずのいずみ)に源を発し、岩手県中央部を北から南に流れ宮城県東部の石巻市で石巻湾で太平洋に注ぐ一級河川。流路延長249 km、流域面積10,150km2は、東北地方の河川の中では最大で、日本全国では4番目の規模である。
北上川は源泉「ゆはずの泉」から太平洋に至る
北上川の源泉「ゆはずの泉」は、岩手県岩手町「御堂観音(みどう観音)」の境内にあり、弓弭の泉の由来について伝説が残されています。
「平安時代、源頼義・義家父子率いる朝廷軍はこの地方の豪族・安倍氏を討つため軍を率い、北へと進軍していたが打続く炎暑に兵馬とも疲弊していました。
源義家が小高い山へ登り天に向かい矢を放つと、考えられないほど矢は飛び、大杉の根元に刺さったといわれます。
矢の刺さった大杉の根元を手にしていた弓弭(弓のつるをかける先端部分)で突くと、にわかに清水が湧き出てきたことからこの地が「弓弭の泉(ゆはずの泉)」と名付けられたと。
「弓弭の泉」は奥州33観音霊場の32番札所としても広く知られています。
※御堂観音は岩手県岩手郡岩手町にある天台宗の寺院。山号は北上山。詳しくは北上山新通法寺正覚院と称し、御堂観音は通称。
北上川を守る各地の龍(竜)という名の神社
岩手県花巻市の北上川沿いに「龍清水神社」があります。
「龍清水神社」の由緒によれば、「北上川と豊沢川の合流を見下ろす高台にあり、数千本の桜の古木が繁茂し、春秋の景観が良かったことからこの一帯が桜ヶ丘という地名になったといいます。
神社の崖下より清水が滝のように湧出ずるところから「桜の瀧清水」や「桜のお明神様」と云って広く信仰を集めている・・・」と。
宮城県石巻港近くの「天津神大龍神社(あまつかみだいりゅう神社)」を始め、岩手県北上川流域 、さらに青森県まで龍(竜)の文字が入った神社があちこちに存在しています。
1万数千年前の縄文時代から今日まで、そこに暮らす人々は龍神様の恩恵と加護を受け、感謝の気持ちで神社を守ってきたのではないかと思うのです。
※GoogleMapで「北上川 龍神社」で検索しますと龍(竜)に関係する神社が多数でてきます。